楽天が来季の投手コーチとして、前西武投手コーチの杉本正氏(57)に入閣を打診していることが15日、分かった。6日には杉山2軍投手コーチの退任を発表。空位となった同部門を託し、12年ドラフト1位の森ら若手左腕の育成を強化するものとみられる。

 来季の飛躍に向けては、先発ローテで奮闘した塩見、辛島らに続く若手左腕の台頭が求められている。森は故障などで1軍登板がなく、3年目の浜矢も13試合で2勝を挙げながら防御率10・24と安定性を欠いた。チームは昨季ワーストの本塁打数を外国人補強などでリーグ4位に押し上げたが、防御率はリーグ5位の4・11と低迷。新戦力発掘を含めた投手部門の強化が課題に挙がっていた。

 杉本氏は現役時代、3年目の83年に12勝6敗で西武の連覇に貢献。左の技巧派として、セ・パ両リーグで通算81勝(90敗)の成績を残した。コーチとしては西武では松坂、菊池らの新人時代を指導。15年は解説者を務めており、就任なら3年ぶりの現場復帰となる。

 ◆杉本正(すぎもと・ただし)1959年(昭34)5月3日生まれ、静岡県出身。80年ドラフト3位で西武に入団。中日移籍後の86、87年に連続2桁勝利。93年にダイエーで現役引退後はダイエー、西武、横浜などで投手コーチ。11年には楽天でスカウトを務めた。