日大が延長14回の末、亜大を振り切り、04年春以来の優勝に「あと1勝」と迫った。1-1で迎えた延長14回2死、八田夏捕手(2年=履正社)が決勝の2ランを放った。日大は勝ち点4、8勝1敗1分けとなり優勝は東洋大との争いに絞られた。東洋大が今日20日の国学院大戦で敗れれば、優勝が決まる。亜大は3連覇の望みが断たれた。

 今季の日大は粘り強い。この日で4試合目となった延長戦は3勝1分けと負け知らず。ついに優勝まであと1勝とした。「1打席目からずっとスライダーを狙ってました。抜けたとは思いましたが」。八田が延長14回に放った6打席目の決勝2ランを振り返った。

 今春4位に終わったチームは、打力を強化して秋を迎えた。打率2割7分1厘(19日現在)は今春より4分8厘もアップさせた。その中心がドラフト候補に挙がる京田陽太遊撃手(4年=青森山田)だ。八田が言う。「京田さんがプレーで引っ張ってくれます。練習もいつも最後までやっている人です」と話した。

 京田はこの日、6打数1安打だった。「勝ててよかった。下級生に助けられました」。今日20日に試合予定はないが、東洋大の結果次第で優勝が決まる。

 八田は「あっ、そうなんですか」と頭にはなかった様子。一方、京田は「自分のことより優勝が一番。でも(ドラフト指名と)2つ喜べればいいですね」。東洋大の勝敗、そして会議の行方を待つ。