プレーバック日刊スポーツ! 過去の3月28日付紙面を振り返ります。2008年の1面(東京版)は、ヤンキース松井秀喜外野手の結婚発表でした。

◇ ◇ ◇

 ヤンキース松井秀喜外野手(33)が27日(日本時間27日夜)、結婚したことを発表した。相手は25歳の元会社員の女性で、26日ニューヨークの教会で両家の親族だけで結婚式を行った。松井は「一目ぼれだった」と明かし、06年オフから交際を始め、昨年プロポーズした。右ひざ手術からレギュラー復帰をはかる今季、シーズン直前にけじめをつけ、松井は生涯の伴侶とともに戦いに挑む。

 普段の写真撮影では見せることのない自然な笑顔だった。タンパ市内にある宿舎近くの会見場。松井は左手薬指にティファニーの結婚指輪をはめ、紺のスーツに水色のネクタイをしめて現れた。相手が一般女性ということで、松井は写真の代わりに、なんと自分で描いた似顔絵を披露した。

 「これが絵の才能がまったくない僕が書いた絵です」と言いながら「これじゃあみなさん、どうなのか分からないと思うので、芸術的センスのある、松井兄が描いた絵を見せます」と、建築士の兄利喜さんが描いた似顔絵も取り出した。

 絵の女性は、柔らかい表情が印象的。肩まで髪がかかり、目もとが優しげだった。松井は「活発という感じではないですけど、でも明るいですし、相手への気遣いとかが良くできる方だと思います」とのろけた。 松井は、女性との出会いについて「僕の一目ぼれだった」と明かした。06年ごろからお互いを意識しはじめ、昨年から本格交際がはじまり、オフにプロポーズしたという。女性は勤務していた会社をすでに退職し、その後は結婚準備を重ね、今年1月、松井の実家で結納を済ませていた。

 既に結婚式もすませた。松井は25日の夜にニューヨークに戻り、26日のオフを利用し、教会で両家の親族のみで結婚式を挙げた。婚姻届はまだ提出していない。2人は今月末からニューヨークで生活を始めるという。手料理についても「何でもおいしいですけど、ハンバーグがおいしいです」と、デレデレだった。 会見では「オメデタ」ではないかとの質問も出たが、「それはないです」と否定。挙式を「シーズン後にするか、前にするか迷っていたんですけど、しっかりとけじめをつけて、新たな気持ちでシーズンに臨みたいという気持ちがありましたから」と、31日(日本時間4月1日)の開幕前にケジメをつけたことを強調した。

 挙式直後、真っ先に巨人長嶋終身名誉監督に電話した。松井は「これから必ず野球に生きると思うし、2人で頑張ってくださいという言葉をいただきました」と話した。右ひざ手術からの復活へ、立ちはだかる最も厳しいシーズンへ、松井は人生最高の喜びを力として立ち向かっていく。

※記録と表記は当時のもの