前半に小刻みに加点した佐倉が、昨秋の東海王者の愛知豊橋を振り切った。

 2回、中前打ででた5番西川僚祐主将(3年)を二塁に送り、三盗を試みて相手の悪送球を誘って先制。3回には1死二、三塁から3番度会隆輝(3年)がうまく流し打って左翼線に2点適時打。4回にはスクイズで4点目を奪った。そのまま逃げ切るかと思われたが、6回に反撃にあう。2四死球から投手交代したが、2長打を打たれて3失点。終盤は僅差の試合になったが、3番手投手の角田勇人(3年)が踏ん張って、決勝に進んだ。

 先制のホームを踏んだ西川は「際どかったですが、先制点がほしかった。これまで気負いすぎてあまり打てていないので、安打で出た2回は何とかホームに返りたいと思いました」と、クロスプレーでの先制点を振り返った。2点適時打の度会は「西川くんと『逆方向を狙おう』と話していたんです。相手は外の球が多かったので狙い通りでした」と笑顔を見せた。松井進監督は「昨秋は投手ができていなかったが、11月半ばぐらいから球が走るようになってきた。ここまで来たら頑張りたいですね」と、2年ぶり2度目の優勝に手応えありの表情だった。