BC栃木に新加入した元西武の中崎雄太投手(26)が、チームの開幕戦でホールドを挙げ、勝利に貢献した。1点リードの8回に登板。1死球を与えたが、無安打、1三振に抑えた。「チームの初勝利がかかっていたので、緊張しました。チームが3点取って逆転してくれたので、絶対にゼロでつなごうと思った」と安堵(あんど)した。

 中崎は、08年ドラフト1位で西武に入団した。1軍では通算15試合に登板したが、昨年に戦力外通告。独立リーグで現役を続行することを決断した。昨年にオーバースローから、サイドスローに転向。「テレビの画面から消える」と話題に挙がるほどのクロスステップで、自身3年ぶりに1軍登板を果たしたが、今季から原点のオーバースローに戻した。

 西武時代は、最速149キロをマークした本格派左腕は「チームとしての目標は1つずつ、勝ちを積み重ねていくこと。個人的には150キロ近い真っすぐを取り戻して、またNPBでプレーしたいと思っています」と意気込んだ。今季からBCリーグに参入した新球団の栃木から、かつてのドラ1左腕の再挑戦が始まった。【久保賢吾】