開幕から勢いの衰えを知らない広島打線への警戒レベルも高い。前日23日夜、ヤクルト戦の逆転劇もテレビで見て「(ヤクルトの)4-3でいくのかなと思いましたけど、広島はどこからでもホームランがある。やっぱり見ていて怖いなと思いました。そういうのも含めて終盤の集中力ですね」と分析。特にスタンドが真っ赤に染まる敵地では「球場全体が雰囲気をつくるのが上手。のまれないように冷静に投げるのが大事かなと思います」とイメージを膨らませた。

 首脳陣もエースの気概を後押しする。高橋監督は「きっちり相手を崩すような投球をしてほしい。菅野は破壊力がある投手だと思う。本人が持っている力さえ出してくれれば」と期待を寄せた。1・5ゲーム差。広島を踏みつぶし、首位へのし上がる。【為田聡史】

 ◆シーズン10完投 沢村賞の選考基準にもなっているシーズン10完投以上だが、投手の分業制が進んだ近年は珍しく、過去5年では13年金子(オリックス=10)しかマークしていない。投手の打席で代打が出るケースも多いセ・リーグでは、05年の黒田(広島=11)と三浦(横浜=10)が最後。巨人で記録すれば03年上原(11)以来となる。