阪神先発のランディ・メッセンジャー投手(35)がハーラー単独トップとなる開幕4連勝を飾った。

 序盤から走者を背負いながらも粘る。重い球質の速球が武器だが、今年、配球にアクセントをつけているのが緩いカーブだ。4回2死一、三塁では堂上への勝負球に用いて遊ゴロに抑える。7回には主砲ビシエドを追い込み、またもカーブで空振り三振に仕留めた。カウントを稼ぐ球種としても有効で、中日打線を7回無失点に抑えた。

 お立ち台では「今日ちょっと苦しんだですけども、とにかく、チームメート、後ろの皆さんが助けてくれたので、こういう形で頑張れたと思います」とナインに感謝した。この日は本調子ではなかった。「今日はカーブも引っ掛けすぎるケースもあったし、高すぎて安定していなかった」と自己採点は厳しい。

 それでも、香田投手コーチは「今年は緩急をつけた投球ができている。打者にとっても(狙い球を)絞りづらい投球になっている」と評価すれば、金本監督も「調子がよくないなかで、7回をゼロというのは、経験であり、技術だ」と全幅の信頼を寄せる。シェイプアップして2月の春季キャンプに臨んだ助っ人は来日8年目も死角は見当たらず、まだまだ上がり目に期待できる。【酒井俊作】