ルーキーズの活躍で、東洋大が国学院大を下し勝率で首位に立った。9番の小川翔平内野手(1年=霞ケ浦)が2安打2打点を挙げ、先発の村上頌樹投手(1年=智弁学園)を援護。2連敗した後6連勝し勝ち点3を獲得した。エース藤岡貴裕、鈴木大地(ともにロッテ)らを擁した11年春以来の優勝を狙う。亜大は連覇を狙う日大に連勝。優勝争いは東洋大、国学院大、亜大の3校に絞られた。

 東洋大がここ一番で強さを見せた。2回。1点を先制しなおも1死一、二塁。小川はバットを握る手に力を入れた。「前日、村上に『頼むよ』って言われました。頑張って投げていたので何とか援護したかった」。内角直球を引っ張り右翼線へ適時二塁打。先発の同期生へ、お望み通りの追加点をプレゼントした。

 もう1つ、闘争心に火の付く出来事があった。1回表、左翼への捕球をめぐって高橋昭雄監督(68)が猛アピールし、試合が9分間中断した。小川は「あの監督の姿を見て、この試合がどれだけ大事な試合かが分かりました」と体感し、必死にくらいついた。

 開幕カードの中大に2連敗した後、6連勝を決めた。ロッテ藤岡、鈴木を擁した11年春以来の優勝に向けて、勢いに乗る。高橋監督は「下位打線の新人が、よく頑張った。打線がよくつながったね。何とか(戦国)東都の火を消さなかったよ」とニヤリ。就任46年目の指揮官率いる古豪が、東都リーグを熱くする。【和田美保】