大商大が京産大に連勝し、2季連続優勝を決めた。

 先発の大西広樹投手(2年=大商大高)が9回4安打2失点で踏ん張った。打線も10安打6得点で援護した。

 富山陽一監督(52)はウイングボールを右手に握りしめながら胴上げされた。「うれしいですよ。ほんまに。うれしいですね」。試合中の厳しい表情から一転、選手たちの上で笑顔が弾けた。

 味わった悔しさを今も忘れていない。昨春の最終節も、優勝をかけて京産大と対戦。10-1で先勝しながらその後2連敗。プレーオフにも敗れ優勝を逃した。20日の1戦目、8-1と大勝。昨春と同じようなシチュエーションを前に気を引き締めた。試合前のミーティングで富山監督は、昨春の話を出し、選手に悔しさを思い出させた。いつもより長い時間をかけてミーティングを行った。主将の日下部光内野手(4年=福知山成美)も「優勝関係なしに、明日落としたら去年と同じ間違いをしている。それは大商大としていけない」とナインに呼びかけた。誰も悔しさを忘れていなかった。

 「大西と日下部が良かったですね。大西が本当によう頑張ったね」といつもはあまり選手をほめない富山監督も笑顔で、優勝を味わった。次の舞台は念願の全日本大学選手権だ。