阪神鳥谷敬内野手(35)が、顔面付近に死球を受けて途中退場した。5回1死三塁、先発吉川光の2球目144キロ直球が顔の右側付近を直撃した。鳥谷はうずくまったまましばらく動かず。鼻から流血しながら自力でベンチへ戻って交代した。この日で歴代2位の連続試合出場は「1794」まで伸びたが、今日25日の出場は微妙な状況だ。

 鳥谷は5回裏終了後にクラブハウスへ引き揚げた。ベンチ裏通路では報道陣の姿を確認して穏やかな表情も見せたが、出血は止まっていなかった。試合中に兵庫・尼崎市内の病院へ。金本監督は試合後、出血箇所は鼻かと問われて「だと思うけど…。病院に行っているから。結果は聞いていないですけど」と話すにとどめた。ボールはヘルメットに当たったとしてもかすめた程度で、顔面に直撃したとみられる。出血量を見る限り、鼻骨骨折という最悪の可能性も拭い切れない。

 かつては腰や肋骨(ろっこつ)を骨折しても、当たり前のように試合に出続けた男だ。「自分が休んだら、他の選手にそのポジションを奪われるかもしれない。チームが必要としてくれるなら…」。常に危機感は胸に宿している。今回も鳥谷本人は試合出場の可能性を全力で模索するに違いない。