623日ぶりの勝利に、佑ちゃんスマイルも復活だ。「日本生命セ・パ交流戦」で、日本ハム斎藤佑樹投手(28)が6回途中1失点の好投で、15年9月16日ロッテ戦(QVCマリン)以来2年ぶりとなる白星を挙げた。侍ジャパンの4番を務めたDeNA筒香を2打席凡退に打ち取るなど、ここ一番で勝負強さを発揮した。今季から背番号1となり背水の陣で臨むプロ7年目。巡ってきたチャンスを生かしてチームの連敗を3で止め、再起ののろしを上げた。

 照れ笑いしながら謝罪した。「うれしいです。いや、うれしくはないですけど、ちょっと長かったなと。スイマセンでした」。札幌ドームでは14年9月29日西武戦以来975日ぶりの白星だ。1つのアウト、1つのストライクに歓声が起きた。試合後はウイニングボールを大事に両手で握りながら「この1勝は僕にとって大きいです」と感慨に浸った。

 丁寧かつ大胆に、DeNA打線を封じた。筒香にも攻めの姿勢を貫いた。4回1死二塁の場面では、初球から2球連続直球で内角を突いた。最後は真ん中低めのツーシームでバットの芯を外して中飛に抑えるなど、2打数無安打。「今日は出来すぎだと思う」と振り返ったが、四球はなし。丹念にストライクゾーンの中で勝負し、アウトを積み上げた。

 再起へ、試行錯誤してきた。12年日本シリーズで右肩関節唇損傷を負って以降、さまざまなトレーニングを試した。15年オフには定期的に茨城のトレーニング施設まで通い、投球フォームを見直したこともあった。昨年オフにたどり着いたのが、トレーナーのケビン山崎氏が主宰する「トータルワークアウト」だった。親交のある元ソフトバンク松中信彦氏に仲介してもらった。