ハマの4番が一振りで試合を決めた。DeNA筒香嘉智外野手(25)が、6-6で迎えた9回裏2死一塁から、今季初のサヨナラ本塁打を中堅左にたたき込んだ。1回は桑原将志外野手(24)の先頭打者本塁打で幕を開け、盟主巨人にとっては「先頭打者弾&サヨナラ弾」での敗戦は、球団史上初の屈辱になった。筒香の5試合ぶりの本塁打で接戦を制し、4位巨人との差を5ゲームに広げた。

 夏休みに入ったばかりの真夏のハマスタに、とびっきりのビッグアーチが飛び込んだ。9回裏2死一塁、千両役者の筒香が打席に立つ。夜遅くまで残った子どもたちのボルテージも最高潮の中で、カウント1-1から外角に入ったチェンジアップを見逃さない。強く振った打球は、一気に中堅左に飛び込んだ。「来た球を強く強く打つだけ。それだけです」。言葉はいつも通りでも、バケツの水をぶっかけられ、ビショビショになりながら笑っていた。

 みんなこんなホームランを見たくて球場にやってきた。ヒーローインタビューの最後には、夏休みらしく少年、少女がインタビュー役になった。