「稲葉ジャパン」を支える野球日本代表の新コーチとして、日本ハム金子誠打撃コーチ(41)が有力候補に挙がっていることが24日、分かった。侍ジャパンの次期監督に一本化されている前日本ハム稲葉篤紀氏(44)の就任は、今月中に正式発表される予定。組閣については正式就任後に詳細を詰めていくとみられるが、稲葉氏の参謀役となるヘッドコーチ格で入閣する可能性もありそうだ。

 秒読み態勢に入った「稲葉ジャパン」誕生に向けて、金子打撃コーチの入閣が有力になった。今月中に予定されている稲葉氏の監督就任会見では、チーム編成面を担う強化本部長も発表される見通し。稲葉新監督、強化本部長の正式決定後に、各担当コーチの人選を含めた組閣作業を本格化させるとみられる。

 金子打撃コーチは、現役20年間を日本ハム一筋で過ごし、稲葉氏のチームメートとしてプロ通算1627安打を記録した。引退は稲葉氏と同じ14年で、現役時代から固い信頼関係で結ばれていた。04年にはアテネ五輪に出場するなど国際経験も豊富で、16年から日本ハムの1軍打撃コーチを務めてきた。指導力には定評があり、「稲葉ジャパン」では、コーチ陣の中心となるヘッドコーチ格で入閣する可能性もありそうだ。

 20年東京五輪での金メダル獲得を目指す新生侍ジャパンの初陣は、24歳以下(オーバーエージ3人)日本代表で台湾、韓国と対戦する「アジアプロ野球チャンピオンシップ」(11月16~19日、東京ドーム)になる。組閣とともに、若手主体となる選手選考も8月から本格化する見通し。ともに40代のフレッシュな力で、チームをけん引していくことになりそうだ。

 ◆金子誠(かねこ・まこと)1975年(昭50)11月8日、千葉県生まれ。常総学院(茨城)から93年ドラフト3位で日本ハム入団。96年に新人王獲得。ベストナイン1度、ゴールデングラブ賞3度。09年の7試合連続二塁打は史上最多。プロ通算1996試合に出場し、1627安打、打率2割5分6厘、84本塁打、620打点。右投げ右打ち。