オリックスは超攻撃的上位打線が機能して日本ハムに逆転勝ちした。ともにプロ入り初めて1、2番に座ったT-岡田と吉田正が3回に連続弾で3点を先制。逆転されて迎えた7回は3番マレーロの同点打に続き、4番ロメロが決勝20号2ラン。福良監督の大胆な打線組み替えが的中した。

 「どうやったら点数が入るかなと思ってね。Tの1番もそうだけど、吉田正と両外国人を3人並べたいのもあった」。この1~3番はチーム内の出塁率ベスト3。固定観念にとらわれずに大砲を並べた。日本ハム時代に監督とヘッドコーチの関係だった楽天梨田監督が、「彼はアイデアの宝庫」と評したこともある。

 試合前には13年オープン戦以来の1番だったT-岡田に「いつも通りに」と声をかけ、バックスクリーン左への先制21号2ランを引き出した。最近は6、7番が定位置だった和製大砲は、「打席が回ってくるのが早かったが、違和感なくやれた」と会心の笑顔だ。

 そしてロメロは球団助っ人では14年ペーニャ以来の20号。田中豊の登板直後の初球真っすぐを左中間に運び、「積極的にいこうと思っていた」。来季から3年契約延長を結んだばかり。まさに“御礼弾”となった。福良監督は「いつもロメロに助けられている」と最敬礼。3位西武の背中は遠く離れたが、あきらめずに追いかける。【大池和幸】