中日が今秋のドラフト会議で、将来の主力候補にターゲットを絞ることが15日、分かった。13日に恒例のスカウト会議を開き、高校生の選定を進めていた。

 一番の狙いは、すでに球団から獲得指令も出ている早実・清宮。中田スカウト部長は「志望届を出したら必ずいくでしょう」と指名方針をあらためて明言した。もっとも、獲得できる確率を考えれば、次の一手が重要。そこでも高校生を中心とした“大物”を狙う。

 同部長は「ずばぬけた素材がほしい。3年後あたりにチームの軸になる選手。野手で言ったらホームランバッターになる要素の選手。中途半端な感じでは(チームが)何も変わらない」と強調した。今夏の甲子園組では横浜・増田珠外野手、広陵・中村奨成捕手がトップ級。「西の清宮」ともいわれる履正社・安田尚憲内野手ら、世代トップ評価の野手をマークしていく。

 この数年間は大学・社会人の、いわゆる「即戦力」を中心に指名してきた。だが思うような成果が出ず、次世代のチームの骨格が見えていない状況。一方で、今年は大卒ドラフト2位の京田が遊撃のレギュラーに定着し、新しい風を吹き込んだ。

 京田のように、長年にわたって「主軸」を張れそうな選手を、投打とも計画的に獲得していく方針。森監督の意見を踏まえながら、大きなビジョンを持ってチーム再建にあたっていく。