ヤクルトは22日、真中満監督(46)が今季限りで辞任すると発表した。前日21日に真中監督と衣笠剛球団社長兼オーナー代行(68)が会談し、辞意を伝えて了承された。3年契約の最終年だった今季は最下位と低迷。球団は就任1年目にセ・リーグ優勝を果たした実績を評価して続投要請とともに慰留したが、意思は変わらなかった。後任は、高津臣吾2軍監督(48)の内部昇格が有力な情勢だ。

 真中監督が今季限りでユニホームを脱ぐ決断をした。阪神戦前の神宮球場で取材に応じ「(チームを立て直すために)現状ではきれい事では済まない部分もありますし、来季もし預かったところで、僕が勝つ自信がありません。そんな中引き受けても失礼だなと思いますので、そういう判断になりました」と説明した。

 低迷の責任を取った。昨年は5位、今季も最下位に沈んでおり「今年ダメならという思いでした」と話した。今季終了まで指揮を執るが「退団して球団から離れる。けじめというかスッキリしたい」と球団には残らないとした。この日の阪神戦では9回サヨナラ勝ち。試合後、真中監督は「借金がいくつあっても1つでも多く勝とうと。勝って気持ち良かった」と残り試合に全力を尽くすと話した。

 衣笠球団社長は後任人事について「いわゆる球団OBとか生え抜きでずっと来ていますから、そういう意味では次期についてもそういう人の中から。そういった形に落ち着くんじゃなかろうか」と説明。過去には若松氏や小川SD、真中監督と2軍監督経験者が1軍監督となる流れがあり、高津2軍監督は有力候補だ。

 ◆真中満(まなか・みつる)1971年(昭46)1月6日、栃木県生まれ。宇都宮学園(現文星芸大付)から日大を経て93年にドラフト3位でヤクルトに入団。現役通算16年で打率2割8分6厘、54本塁打、335打点。08年限りで引退し、09年から2軍打撃コーチとなり、11~13年は2軍監督。14年に1軍チーフ打撃コーチを務め、15年に1軍監督に就任。170センチ、85キロ。左投げ左打ち。家族は夫人と2男1女。