広島は4日、今井啓介投手(30)、小野淳平投手(30)、多田大輔捕手(21)、育成の松浦耕大捕手(24)の4選手に来季の契約を結ばないことを通達した。

 今井は05年高校生ドラフト2巡目で中越から入団。投球フォームから黒田2世とも呼ばれた。09年にプロ初勝利を挙げると、12年9月1日阪神戦(甲子園)でプロ初完投、初完封。13年には33試合に登板したが、14年、15年は11試合の登板にとどまった。今季は腕の位置をスリークオーターに変え、右打者の内角に食い込むツーシームで勝負。しかし4試合に登板も計5イニングで3失点。防御率は5・40だった。現役を引退する意向を明かし「昨季1軍に上がれず、今季必要とされなければユニホームを脱ごうと考えながらこの1年やった。こういう結果になったけど、全然後悔はしていない。次のステージで頑張りたい」と語った。

 小野は09年ドラフト5位で日本文理大から巨人に入団。青木高とのトレードで13年4月に広島に移籍。今季は1軍での登板がなかった。実働5年で通算70試合に登板。4勝5敗で防御率は4・33だった。今後は未定ながらも「トレードで来て、いろんな方々が動いてくれた。力になれず悔しいですし、申し訳ない思いでいっぱい。今日まで野球をやってきたので、今野球をきっぱり諦めることは難しいし、簡単ではない。すぐには決められない」と語った。

 多田は球界最高身長の捕手として14年ドラフト7位で鳴門渦潮から入団。2年間で1軍出場はなかった。今後はトライアウトを受ける予定で「まだどうしてもやり尽くした感じはない。現役でやれるうちはやりたい」と語った。松浦は14年育成ドラフト1位でMSH医療専門学校入団。16年には四国アイランドリーグplusの愛媛に派遣された。在籍3年も結果を残せず「何とか支配下になって1軍に上がってと思っていたけど。プロに入ってレベルの高さを痛感した。独立リーグに派遣してもらったり、いろんな経験をさせてもらった」と語った。トライアウトを受けるかも含め、今後は未定。