初日から“金森教室”が開講した。ロッテは21日、浦和球場の室内で秋季練習をスタート。井口新監督の船出を支える1人が、来季6年ぶりロッテ復帰の金森打撃コーチだ。ダイエー時代の井口監督の師匠で、10年のロッテ日本一にも貢献した名コーチは「ここ一番で勝負強い打線になってもらいたい」と早速、動いた。

 全体練習の締めはロングティー。ただし、補助役がトスするのではなく、バッティングティーに置いた球を打つ“置きティー”だった。「バットを内から出すためです。上げるティーだと、投げ役に当てないようにしてしまうので」と同コーチ。1箱約120球を2セット。約40分かけ、参加野手8人が振り込んだ。

 真骨頂は、午後の個別練習だ。金森コーチは4年目捕手の吉田をピックアップ。ティー打撃→フリー打撃→ティー打撃と付きっきりで約3時間。全体練習と合わせ、およそ6時間半に及ぶ練習を終えた吉田は「軸足が動く癖をすぐに言われました。『直していこう』と。良い練習が出来ました」と充実感たっぷりだった。井口監督も「正直、休んでいる暇はない」と猛練習を予告。最下位の一因となった貧打返上へ、厳しくいく。【古川真弥】