DeNAが、国内フリーエージェント(FA)権を保持する阪神大和内野手(30)の獲得に乗り出す方針を固めたことが4日、分かった。着実に力をつけてきた戦力のさらなるアップへ、球界屈指の守備の名手を、野手補強の最上位に位置付けているとみられる。

 今季最大の懸案ポジションが二塁手だった。開幕から田中浩、石川、エリアンらを併用。シーズン終盤からは2年目の柴田を据えたが、レギュラーを固定できない状態が続いた。

 重要課題のセンターライン強化へ、大和はうってつけの存在といえる。二塁だけでなく、遊撃でも抜群の守備力を発揮する。打撃面も両打ちにした今季、規定打席には未達ながら打率2割8分をマーク。年齢的にも30歳と脂が乗る。球団は補強ポイントに合致するだけでなく、内野陣の軸となる人材と判断。水面下で調査を続けてきた。

 大和はこの日、FA権行使の決断を阪神側へ正式に伝えた。残留要請を続ける阪神、獲得調査を進めるオリックスとの争奪戦は必至。高田GMは試合後「まだ足りないところはいっぱいある。(ソフトバンクに)投手力は負けていない。守りの部分。野手は底上げが必要」と話した。

 DeNAは3年前後の複数年契約を準備している模様。交渉解禁日に合わせ、即日アタックする構えだ。