胃がんからの復帰を目指す広島赤松真人外野手(35)が8日、広島・廿日市市の大野練習場で契約更改を行った。推定年俸は上限いっぱいの25%ダウンとなる2700万円で更改。迷わずサインし「ありがたいです。戦力として考えているとも言ってもらった。焦らず、焦ってやりたい」と感謝した。

 昨年12月28日に「初期段階の胃がん」を患っていることを公表。今年1月5日に摘出手術を受けた。その後リンパ節に若干の転移が見つかり、強い抗がん剤治療を半年にわたって受けた。立ち上がれないほどの苦しみを味わった。

 7月11日に3軍に復帰し、現在は想定よりも早く、マシン打撃、軽めのフリー打撃をこなすまでに回復。まだ手足のしびれは残っている状態だが「50%くらいには回復してきたかな」今後さらに段階を上げ、体を再びつくっていく。

 激動のこの1年を振り返り「今となってはあっという間。しんどかった手術、抗がん剤も、もう忘れている。でも野球がしたい、と強く思っていたときの気持ちだけは忘れていないし、忘れないようにしないといけない」と力を込めた。