19日、高知・安芸秋季キャンプを打ち上げた阪神金本知憲監督が総括。

 目立った選手を問われ「投手ではやっぱり小野と才木。野手は陽川、中谷がもう1歩(上に)いきそうな気がしますね」と来季が楽しみな選手名をあげた。

 -名前が挙がった中谷について

 金本監督 彼なら絶対に打てると思う。打てるとずっと思っているから期待もしてきたしね。今年の2割4分(1厘)、20本というところが終着点ではない。右方向に打つ時、割と下半身が使え始めたというのは一番大きいんじゃないかな。長いバットを持って、ヘッドの使い方を自然に覚えた感じはしますね。

 -今キャンプ実戦全3試合で1発を放った陽川は今季ウエスタン・リーグで2年連続となる本塁打、打点の2冠

 金本監督 鳴尾浜のゴジラから甲子園のゴジラになって。(三塁手の)トリ(鳥谷)もそろそろ休み休みでやってあげないといけない年。そういう面ではもちろんチャンスもある。一塁でもチャンスはある。

 その他の一問一答は以下の通り

 -充実のキャンプ打ち上げ。総括を

 金本監督 一番に実感したことは、選手の体力がつきましたね。去年より厳しくなったような練習メニューですけど、本当に前向きに取り組めるぐらいの体力がね。体力がなかったら、ついていくだけで必死。去年よりキツいメニューでも前向きに取り組める姿が見えた。これは体力がついた証拠ですよ。

 -オフは体力を維持

 金本監督 維持というか…。この練習、同じ練習をオフに1人でできるかというと、なかなかできないからね。でも、オフはチャンスだからね。シーズンオフは一番チャンスの時期だからね。ライバルに勝つための一番のビッグチャンス。何もやらないのか、ちょこっとやるのか、ゴリゴリやるのか、では来年春のスタート地点がまったく違ってくると思う。

 -大山は二塁挑戦中。監督の目にはどう映った

 金本監督 それは守備コーチに聞いて。そこは守り重視になるから。守りの議論は守備コーチの判断を仰ぐしかないから。でも使いたい選手よね。

 -西岡が志願したキャンプ参加で完走

 金本監督 西岡自身も1年間やる体力がつけば、もちろんレギュラー候補。技術的には問題ない。あとはどれだけ振れるか、動けるか。そこがネックだったけど、彼はそこにチャレンジしてやってくれて、競争も激しくなる。よくやってくれたんじゃないですか、あの年齢で。

 -キャンプの採点は

 金本監督 まだまだ。投手のランニングとか緩いところもあったから。投内連係もだいぶうまくなったけどね。(合格点は)まだまだ。

 -原口が捕手に再転向

 金本監督 どうしてもやりたいと言うからね。自分の生きる道を考えてきたけど、チャレンジするならしなさいと。そこはバッテリーコーチが判断しますから。どうですかね。現時点で決めることではない。難しいよね。固定したいけど、固定すると競争がなくなるしね。固定できる選手がまだいない。それを作っていかないといけないという、チームの生まれ変わりの時期ですからね。そこはよく見極めてやっていきたい。チームとして方向性というかな、非常に難しいところですよ。