日本ハムに12年ぶりに復帰した実松一成2軍育成コーチ兼捕手(36)が、正捕手奪取を目標に掲げた。

 11日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷でコーチ就任会見に出席。今季限りで巨人を戦力外となったが、古巣からラブコールを受けて「本当に、うれしく思う」と笑顔。指導者兼任としてリスタートを切るが、選手として上昇志向は衰えていない。「勝負をさせてもらえる」と、大野がFA移籍で抜ける捕手陣のレギュラー争いに名乗りを上げた。

 栗山監督も、豊富な経験値に期待する。「サネ(実松)については正捕手がいないので戦力としても期待している。経験を重ねることで味わいが出てくるポジション」と、来季20年目を迎えるベテランの力が捕手陣全体のレベルアップにつながると信じる。実松も「選手としてファイターズが日本一になれるように頑張っていきたい」と、言葉に力を込めた。

 初めて挑むコーチ業も「これまでの経験を若い人たちに少しでも伝えていきたい」と意気込む。来季年俸は1100万円(推定)でサイン。「戦力外になって、どうしようかっていう時期もあったけど、取ってくれて本当に感謝しかない」と話した98年ドラフト1位捕手が、古巣で再起をかける。