中日の公式チアリーディングチーム「チアドラ」のオーディションが16日に行われ、18人の2018年メンバーが決まった。ナゴヤドーム開場と「同期」なので、これが22期目。チームを支える人気女子たちだが、今回は歴史的な変化があった。名前の表記が「ローマ字」に変わったのだ。

 従来は漢字で本名(フルネーム)を出し、出身地も公表されていた。一昨年までは年齢も。これも時代だろう。たしかに、なかなかお目にかかれないような美人ぞろいだし、熱心なファンがつくこともある人気商売だけに、球団サイドが個人情報保護の観点から「安全策」をとりたい気持ちは痛いほど分かる。

 合格者の名前一覧を眺めていると、おじさん的には何だかEXILEのように見えて、きらびやかな大都会に出て、芸能人になってしまったかのごとく映る。ブラウン管の向こうの人というか。

 チアドラ結成当時から応援を続ける名古屋市の男性は「メディアに取り上げられたことがありましたが、昔は彼女たちが『おらが町の誇り』だったんです。中日は典型的な地方球団。チアドラもほとんどが東海地区の出身で、素性も公開されていた。彼女らを知る近所の人たちが、球場に応援に行っていました。ご当地選手のようなものです。いや、選手以上に、お客さんを呼んでいたかもしれません」と話してくれた。今回の出身者もほとんどが東海地区の出身と聞いた。

 ファン離れがさけばれて久しいドラゴンズ。名前の表記を変えた影響はいかに。ともあれ、選ばれし18人が先代以上に、愛される存在になることを祈るばかりだ。【柏原誠】