「捕手ロサリオ」OKなら捕手2人制も!! 阪神金本知憲監督(49)が、新外国人ウィリン・ロサリオ内野手(28=韓国・ハンファ)の捕手適性を認めた場合、公式戦で捕手2人制にする可能性を示した。大リーグ時代は捕手として通算323試合に出場。韓国では、ほぼ一塁専任だったが「捕手OK」なら、指揮官にとって、うれしい誤算だ。

 「見てないから分からん」と慎重な姿勢だが、可能性を消さない。2月の宜野座キャンプでは守備の適性もチェックすることになりそう。実際に昨年12月、ドミニカ共和国でのウインターリーグで捕手を務めた。

 「万が一のときに捕手ができるのは心強い。捕手の代わりに投手を1人、増やせる。備えとしてはいいんじゃない。備えとしては。ホンマにある程度、できるなら捕手2人制にできる」

 昨季は主戦の梅野、坂本のほか、一塁にコンバートした原口をバックアップに位置づけるなど、大半が3人体制。だが、金本監督は「捕手3人制って。3人目はほとんど使わんもんな。万が一の登録やから」と指摘する。指揮官が期待するのは用兵の広がりだ。1軍枠は28人。捕手を3人から2人に減らせれば救援陣を手厚くできる。攻めの采配に徹しやすい利点もある。

 指揮官は「代打を出せるし。(完全な)2人制になったら出せん」と言った。「捕手ロサリオ」が控えていれば、捕手2人目に不測の事態があっても奥の手として助っ人にマスクをかぶらせられる。あくまで究極のタクトだが「安心材料」になる。正捕手の出現は悲願だが、あらゆる手だてを講じる。【酒井俊作】