日本ハムのドラフト1位、清宮幸太郎内野手(18=早実)が将来を見据えてプロの第1歩を踏み出す。17日、2月1日に始まる1軍の米アリゾナキャンプへの参加が決定。球団の高卒新人では08年中田以来の抜てきに気を引き締めた。ダイヤモンドバックスの施設での2週間のキャンプ期間中には、憧れの大リーガーと英語で話すことも熱望。さまざまなことを本場で吸収し、当面の目標とする開幕1軍へつなげる。

 アリゾナ切符をつかんだ清宮は笑顔を見せずに言った。「気が引き締まる思いです」。球団の高卒新人では10年ぶりの1軍スタート。「1年目から1軍で…というのは、なかなかないこと。それに沿うような結果を残さないとダメ。責任感は、すごくあります」。新人合同自主トレの第3クールがスタートした千葉・鎌ケ谷の2軍施設で、言葉を選びながら心境を明かした。

 将来を見据えて、キャンプインする。1軍が1次キャンプを行うのは米アリゾナ州スコッツデールにあるダイヤモンドバックスの施設だ。11年開場で最新鋭の設備が整っており、「環境は、すごくいいと聞いています」。強いメジャー志望は公言している。いきなり米国の環境を体感できることに「すごく刺激になる。体で感じるものも多いと思う。目指すべきところが、どこなのか…やっぱり(メジャーに)行きたいなと思うと思う。そういうところを感じられれば」と言った。

 アリゾナキャンプで、やりたいことを聞かれると「ちゃんと英語を使いたいですね」と笑みを浮かべた。希望する会話の相手は現役メジャーリーガー。昨季36本塁打の一塁手ゴールドシュミット、メジャー通算172勝右腕のグリンキーらが、自主トレ中の可能性もあり「ちょっと(会話)できれば。会えたら、うれしいですね」。入寮の際に持ち込んだ英語の参考書も持っていくことも決めた。

 一塁を争う見通しの中田も2年ぶりに1軍スタート。主力に囲まれてのキャンプ生活へ向けて「打撃理論や調子の合わせ方だったり、高校時代になかったものを、いろいろと吸い取れれば」と意気込む。「これで(開幕1軍は)決まりじゃない。また明日から、それ(アリゾナキャンプ)を意識した練習をしたい」。10日後の28日。大志を抱いて海を渡る。【木下大輔】