引き締まった勝負ボディーで、2年連続の大役を射止める。日本ハム有原航平投手(25)が17日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で今オフ初めてブルペン入りした。捕手を立たせたまま、直球のみで約20球。5、6割の力ながら、見た目にも伸びとキレを感じさせる球筋を描いた。シャープになった表情で「抜ける球もあったけど、初めてにしては良かった」と、納得の初投げを満足そうに振り返った。

 不満の残る1年を反省して、減量に踏み切った。「5キロくらいです」。現在は100キロを切り、90キロ台後半。きっかけは「去年後半、ちょっと(体が)重いなと思ったので」。昨季、最も重かった時は108キロ。105キロ前後をベースにはしていたが、成績は10勝13敗、防御率4・74。初の開幕投手を務めながら、シーズンを通して波に乗れなかった。

 吉井投手コーチやトレーナー陣とも相談し、コンディションの改善を決断。有酸素運動を増やし、食事を取るタイミングにも気を使いながら絞った。「いろんな動きが軽くなった。これをキープしていきたい」と、手応えを感じている。

 この日、米アリゾナキャンプ参加が決定。「向こうに行くまでに1回、(捕手を)座らせて投げたい」と、鎌ケ谷で本格投球を済ませてから渡米のプランを立てている。調整は順調。昨季は開幕戦でつまずいたが、二の足は踏まない。スリムに変身した新エース候補が、今度こそ重責を果たす。【木下大輔】