異種競技コラボで2000安打の下地をつくる。ロッテ福浦和也内野手(42)が20日、沖縄・那覇市内で自主トレを公開した。

 午前10時から精力的に練習する隣で、小柄な女性が汗を流していた。「愛ちゃんは根性がある。僕なら女の子の中に1人で飛び込めない。今年43歳ですけど、負けずに頑張る姿勢を見せないと」。昨年の女子ゴルフツアー賞金女王、鈴木愛(23=セールスフォース)だった。

 合同トレは今年で4度目になる。共通の知人を介し“弟子入り”志願されたのが始まりだ。下半身強化が狙いのためメニューはほぼ同じ。男子に交ざってダッシュやティー打撃を行い、賞金女王まで上り詰めた姿に感銘を受けた。シーズン中の現地応援は難しいが「毎試合チェックしてますよ」と刺激にしている。

 球界最年長野手として迎える今季、通算2000安打まで残り38本に迫る。「同級生は(西武松井)稼頭央くんと(カブスFA上原)浩治くんくらいになった。でもユニホームを着る以上はグラウンドに出てやりたい。年だからダメと思われたくない」。打撃コーチ兼任となるが気持ちは「9対1」でプレーヤーだ。

 2月はキャンプ初日からシート打撃が始まる。ルーキーもベテランも横一線。自分の体と向き合いながら、例年より打ち始めも早くした。「体はしんどいですけど(2000安打は)まず打席に立たないとクリアできない。井口監督に恥はかかせられない。1本でも多くヒットを打てるように。それが勝利に貢献するヒットなら最高」。19歳年下の女王に学んだ挑戦の心で、プロ25年目のキャンプインに備える。【鎌田良美】