阪神大山の侍ジャパン入りに「当確」ランプがともった。この日の楽天戦を日本代表の稲葉監督が今春キャンプ2度目の視察。持ち味が出たのは4回だ。追い込まれてからスライダーに詰まりながらも中前へ運ぶと、6回は1死三塁で左前タイムリー。8回も安打を刻み、猛打賞を記録した。

 目を細めるのは稲葉監督だ。前回視察した7日の紅白戦も3打数3安打を見届けていた。それだけに「前回も今回も非常にいい形で目立つ。初球から打ちにいく姿勢がいい。国際試合はストライクゾーンが広め。ファーストストライクから打っていき、追い込まれても、打ちにいく。食らいついてヒットになっている。独特な外国人選手や日の丸の雰囲気を経験してもらいたい選手」と絶賛。日の丸を事実上、手中に収めた。

 4試合すべてに安打を刻み、14打数8安打で打率5割7分1厘の猛打ぶりだ。「1打席目の見逃し三振が一番ダメ。(2打席目は)何とか取り返したい気持ちで追い込まれても、何とか食らいついていこうという気持ち」と振り返った。この日は4打席のうち2度、初球から積極的に振った。「去年からずっと大事にしている。振って合わせることが大事」とうなずく。プロ初のジャパンへ。3月の代表戦、そして開幕に向けて、地に足をつけて前進する。【酒井俊作】