中日の羽生世代が南国・沖縄で躍動した。男子フィギュアスケートで五輪2大会連続金メダルを獲得した羽生と同世代の中日京田陽太内野手(23)が17日、巨人との練習試合(沖縄セルラー那覇)で三塁打などマルチ安打を記録した。「状態はいいけど、良すぎて怖い」というほどキャンプも順調。「1日1日しっかりとやっていきたい」と表情を引き締めた。

 5回1死から、右中間への三塁打で出塁。そのまま同点のホームを踏んだ。「それより1打席目がダメ。どんな打順でも1打席目は大事なので」と反省しきりだった。目標の「フル出場」に向け、自分のやるべきことは分かっている。

 打席でのスタンスを狭め、ボールの見極めを意識するようオフから着手してきた。1年目の昨年は、規定打席到達者ではリーグ最少タイの18四球。1番打者を任されながら出塁率も2割9分7厘と低かった。「大島さんとか、いい打者を参考にしている」と、ボール球を打ちに行かないよう試行錯誤を繰り返した。

 五輪2連覇の偉業を達成した羽生と同い年だと聞かされた京田は「え!? そうなんですか? 知らなかったです」と驚きの声を上げた。「テレビも見られてないので、五輪も見てない。オリンピックより自分のことでいっぱいいっぱいです。野球一色です」と苦笑い。頭は野球のことだらけ。昨年セ・リーグ新人王にとって2年目のジンクスは無関係といきたい。絶対王者・羽生のように、高い次元で進化し続ける。【宮崎えり子】