西武菊池の今年初登板は、たった7分、10球で終わった。18日、紅白戦に先発。1回3者凡退に「十分だと思います」と納得した。一番の収穫は、精度向上に取り組んできたフォークだ。先頭外崎を2球で追い込んでから投じたが、高めに外れた。相手ベンチの中村から「今のフォーク、抜けてるぞ」とヤジられた。だが、4球目は低めに落とし、狙い通りの空振り三振。左打ちの2番森は初球で最速151キロを空振りさせ、2球目で139キロのフォーク。内角低めに食い込ませ「直球かスライダーを待っている中で、ああいう軌道で行ってくれたら」と、これも狙い通り二ゴロに仕留めた。

 女房役の炭谷から「フォークはメドが立ったね」と太鼓判を押された。辻監督からも「十分使える」。既に、開幕戦(日本ハム戦)先発が決まっている。「若い投手がどんどん作ってくるけど、惑わされずに。逆算しています」と落ち着いていた。同時に「左打者にカーブが抜けた」と反省点も挙げた。着実にスキを埋めていく。【古川真弥】