侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)が20日、沖縄市内でオーストラリア代表と対戦する「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018」(3月3日・ナゴヤドーム、同4日・京セラドーム大阪)の日本代表28選手を発表した。

 「このメンバーは、現時点でのトップチームのメンバーとして選出した選手と、実力を見たい選手のバランスを考えて選出しました。2020年の金メダル獲得へ向けた土台となるチームづくりを目的としてます。攻撃面では積極的に1つでも先の塁を目指すスピード。アジアはもちろんですが世界に対抗できるようなパワーを備えた選手たちを選びました。就任時から掲げている『スピード&パワー』を実現することができるチームをつくっていきたい。投手陣は国際大会、特にアジアには左の強打者が多い印象があります。実力を見たいと考えたサウスポーを多く選出したことに加えて、初対戦や一発勝負が多くなる国際大会での活躍を期待して、経験を少しでも積んでもらいたいメンバーを選出しました」

 -今大会の意義は

 「2020年の東京オリンピックでの金メダル獲得に向けての土台づくり。若い選手も選んでいるので、しっかりとコミュニケーションを取りながら今後につなげていきたい」

 -楽天則本の起用法は

 「国際経験も豊富なので若い選手に伝えていってほしい。中継ぎもやってましたが、今回は先発をしてもらう」

 -ソフトバンク甲斐と巨人小林の正捕手争いは

 「2人に限らず代表チームに入ったらレギュラーを取ってもらうということに関して、みんなが目指してやってくれている。前回は小林選手がWBCではレギュラーでしたけど、それを押しのけてレギュラーをつかむということに甲斐選手はやってもらいたい」

 -ソフトバンク柳田の打順は

 「考えている最中。小久保監督の時は1番を打ったりした。1番であれだけのフルスイングをしたら相手チームからしたら嫌だなと思う。打順を考えながら、どの選手を選ぶかを含めて、柳田選手がどこの打順で生きるか考えていきたい」

 -DeNA筒香は2試合とも4番か

 「1試合は4番を打ってもらいます。DeNAでは3番を打っているので、彼も4番で生かされるのか、どの打順で生かされるのかは、いろいろ試していきたい。今現在4番といえば、やっぱり筒香選手だと思う」

 -キャプテンは

 「おきません。あえてキャプテンはつくらずにみんなに発言してもらいたい。ひょっとしたらオリンピックの年はキャプテンをつくるかもしれない。これからそれを含めてどの選手がむいているか見ていきたい」

 -オーストラリアのイメージは

 「バッターもピッチャーもパワーがある。パワー系の選手が多い。細かい野球もしっかりとやってくる手ごわい相手。メジャーリーガーは少ない中で、今回試合するメンバーは東京五輪に出場すれば出てくる選手が多い。データも取りやすい。重要な試合になる」

 -平昌オリンピックのメダルラッシュは刺激になるか

 「オリンピック見てますと、オリンピックにかける思いだったり周りの人の支えだったりいろいろなものを感じます。羽生選手が金メダルをとって涙を流したり。ぜひ私も2年半しっかりと準備して、金メダルを取って日本の皆さんに喜んでもらいたいという思いでいます」

 【投手】

 楽天松井裕、中日田島、楽天則本、ソフトバンク東浜、岩崎、DeNA山崎康※、今永、浜口、阪神石崎、日本ハム堀、ソフトバンク千賀※、楽天高梨、巨人田口

 【捕手】

巨人小林、ロッテ田村、ソフトバンク甲斐※

 【内野手】

 広島田中、西武浅村、外崎、広島菊池※ ソフトバンク今宮、阪神大山、広島西川

 【外野手】日本ハム松本、ソフトバンク柳田※、DeNA筒香※、ソフトバンク上林、西武秋山

 ※は先行発表メンバー