18年の戦う色が見えた。楽天と日本ハムが23日、沖縄・金武町で練習試合を行い、両軍ともキャンプを打ち上げた。今季初となったパ・リーグ同士の実戦。楽天は「足」日本ハムは「重厚な打線」を前面に出し、キャンプでの重点的な取り組みをゲームに落とし込んだ。携えた強みを今日24日から始まるオープン戦で磨き上げていく。

 今季の日本ハムは、打って勝つ。楽天戦の打線に方向性が打ち出されていた。4回の攻撃に顕著だった。先頭の1番岡が中前打。2番松本はバントのそぶりもない。2-1からの4球目にヒットエンドランのサインが出た。結果は右飛。作戦は失敗。ただ、打線全体にベンチが意図する「攻め」の意識が浸透。1死から連打を重ねて打者一巡の猛攻で5点を奪った。

 打たなければいけない理由がある。近年、チームの強みだった投手力に不安を抱える。昨季限りで大谷、マーティン、増井が抜けた。開幕投手候補の有原は右肩痛で離脱。新セットアッパーと守護神も現時点で流動的で、伝統の守り勝つ野球の基盤が不透明な状況だ。野手は豊富な駒がそろう。この日出場したメンバー以外に西川やメジャー通算44本塁打の新外国人オズワルド・アルシア外野手(26=ダイヤモンドバックス3A)、さらに期待の新人清宮幸太郎内野手(18=早実)もいる。栗山監督は「まずは振りにいくという姿勢を持って攻撃的に、という話はしている」と話す。

 だから2年ぶりの優勝へ打ち続ける。目指す野球を体現する戦力は整う。今季の日本ハムは「重厚な打線」で勝つ。【木下大輔】