ソフトバンク開幕投手の千賀がわずか3回、48球で途中降板した。初回に最速152キロだった直球も、3回は144キロ。工藤監督は「ちょっと右腕の上腕が張ったので、投げられないわけではないが、やめておこうとなった」と説明した。

 キャンプ中に開幕投手に指名した。この日は100球程度投げ、本番へ向けた最終調整をするはずだったが、不安の残る結果となった。工藤監督は「今のところ予定は変わっていない」と回避はしない方向で、千賀も「(右上腕の)前と横が張っている。以前から少し張りが出ていた。この1週間を濃く過ごしてどうにかなればと思っている」とあきらめるつもりはない。

 野手のレギュラーも、中村晃が臀部(でんぶ)の張りを訴え2打席で途中交代した。初めて痛めた部分のため、普段は自ら言わない中村晃も大事を取った。体調不良を訴えていた今宮はウイルス性胃腸炎と診断され、残りのオープン戦2試合も欠場することが決まった。工藤監督は「悪いものは早く治して、いい状態で開幕を迎えられるように」と話したが、この3連戦をベストオーダーで本番モードで調整するはずだっただけに厳しい表情だ。【石橋隆雄】