今年のプロ野球は30日、セ・パ両リーグで開幕を迎えます。日刊スポーツ評論家陣による恒例のペナントレース順位予想を今日から2日間、セ、パの順で掲載します。広島の3連覇なるか? それとも阻止する球団が現れるのか? 谷繁元信氏(47)は上積みの大きさに魅力を感じる巨人をプッシュしました。

 混戦を巨人が抜け出すと予想した。6球団で戦力の上積みが最も大きい。特に野手。昨年は点が奪えずに落とした試合が目についたが補強と若手の台頭で得点力は上がるとみる。

 ゲレーロの4番起用で、まず打線の軸が固まる。阿部との競争の中、オープン戦で結果を出した岡本は飛躍を期待させる。吉川尚はまだ粗削りだが課題の二塁手を託せるまで成長。これでマギーを三塁に専念させられ守備の負担を軽減できるのもプラスだ。投手陣では上原の加入が何より大きい。戦力としてだけでなく、精神的な柱としての効果がある。マイコラスが抜けた先発の穴は山口俊、野上らでカバー可能。投打の不安要素は少ないといえる。

 広島も十分な戦力を持つが、昨季と顔ぶれが大きく変わらないことが、逆に不安要素に感じる。カギを握るのはオープン戦で不安を残した薮田、岡田の両先発。自分も経験があるが3連覇には2連覇とは違う難しさがある。他球団は開幕から柱の投手を立ててくるだろう。攻撃陣は安定しているが好投手の攻略は簡単ではない。その意味でも、2投手が昨季と同じように貯金を作る投球を見せられるかがポイントになる。

 阪神はロサリオが加入し得点力向上が見込まれるがそのためには前後を打つ打者が重要になる。先発では藤浪が1年間ローテで回れるか。右腕の復調が、順位にも大きく影響するだろう。地力がついているDeNAは、先発ローテの出来次第でAクラスを狙える。中日は若手先発陣、ヤクルトは実績ある攻撃陣の奮起で、巻き返しを期待したい。

 ◆谷繁氏のセ順位予想 (1)巨人(2)広島(3)阪神(4)DeNA(5)中日(6)ヤクルト