金本阪神が苦しみながら中日先発の松坂大輔投手(37)から白星を奪い、今季初の3連勝で貯金を2に増やした。12年ぶりの国内勝利を目指したベテランの気迫に押されてか、打線が4安打と沈黙。犠飛と併殺打の間の2点で何とかしのぎ勝った。金本知憲監督(50)は「不満足な勝ち」としながら「しっかり喜ぼう」と表現。今日20日からの巨人3連戦へ手綱を締めた。

 俊介が救世主になった。1点リードの8回2死二塁で、バッターは大島。外野手は前進守備のシフトを敷いていた。大島が振り抜いた打球は中堅後方に伸びていく。抜ければ同点タイムリーになる打球を背走し、キャッチ。勢い余って地面に倒れ込み、ボールを確保したグラブを突き上げた。執念の守備でピンチを切り抜けた。「捕れて良かった。勝利に貢献できていなかったので」と振り返った。

 開幕から15打数無安打と打撃は沈黙していたが守備で見せたビッグプレー。金本監督は「そのために出ているんですから」とニヤリ。中村外野守備走塁コーチは「スーパープレーですね。球際を落とさない。本塁打の価値がある」と絶賛した。好守で存在感をみせ、大きな1勝をつかみ取った。