阪神藤浪晋太郎投手(24)がまたも制球難を露呈し、チームの連勝を3で止めた。初回から2イニング連続で先頭四球を献上。2回に8番小林のタイムリーで先制された。4回には無死一塁から犠打の構えを見せる9番菅野相手に暴投した後、さらに歩かせてしまう。ここから不運な当たりが2本あったとはいえ、3連打で3失点した。5回にも四球絡みで2失点。5イニングで120球も要し、被安打9の6四球6失点で今季初黒星を喫した。

 「初回の先頭から、いい感じで投げられていなかった。クイックに関しては良かったんですけど…。足を上げた時にちょっとあまりにも(感覚が)合わなかったのが、初回、2回と先頭を出してしまったり、リズムを悪くした要因かなと思います」。試合後、藤浪は厳しい表情のまま、自戒の言葉を並べるしかなかった。最速は156キロ。直球に力強さはあり、アウト15個のうち10個を三振で奪った。とはいえ、あまりにも荒々しすぎる内容だった。

 前回13日ヤクルト戦は7回1失点と好投。2戦連続で安定すれば一気にローテ定着の可能性もあったが、今回で苦しい立場に逆戻りした形だ。金本監督は「悪いところが出た。見ての通りですよ」と苦言を呈した後、今後については「どうだろうね。今から考えます」と話すにとどめた。来週は月曜、木曜、金曜日にゲームがない変則日程。先発投手の枚数をいったん減らせる状況もあり、2軍降格が決定的となった。【佐井陽介】