プロ野球広島の内野手で、国民栄誉賞を受賞した衣笠祥雄(きぬがさ・さちお)氏が、23日夜に上行結腸がんのため東京都内で死去したことが24日、分かった。71歳だった。

 広島の監督として現役時代の衣笠氏を指導した古葉竹識氏(82)が、早すぎる死を悼んだ。「残念でなりません。(広島の)監督をしてくれるんかなと思っていました。僕よりはるかに若いのに…。びっくりして泣いてしまった」と惜しんだ。2月上旬ごろに会った際、声がおかしい衣笠氏の体調を心配したが、がんであることは明かさなかったという。連続試合出場を続けていた79年には、死球を受け左肩甲骨を骨折したこともあった。「それでも本人は何としても出続けたい気持ちを持って『代打でも何でもする』と言ってくれた。無理だと思ったけどベンチに入れて、結果的に代打で出続けた」と懐かしみ、2215試合連続出場をたたえた。