ロッテ涌井秀章投手(31)が今季初の2安打完封で2勝目を挙げた。

 緩急で的を絞らせない圧倒的な投球だった。5回無死三塁で迎えた最大のピンチは「走者が見えたのもあったし(打者)嶋さんが構えるのも早かった。カウントを考えると、やってくるイメージだった」とスクイズを察知。低めにはずして、飛び出していた三塁走者今江を仕留めた。

 さらに9回は「どうせここで終わると思って」と、最後の打者ウィーラー相手にこの日最速の148キロを計測。3者三振で締めた。

 最後までポーカーフェースは崩さなかったが「3回まで走者が出なかったので長い回いけると思った。今日は自分のリズムで投げられた。カウントも不利にならずに、ストライクゾーンで勝負できた」と納得の表情。井口監督も「涌井がよく頑張りましたね。だんだん良くなってきたので最後まで任せた。点が取れなかった時に抑えてくれる。こういうピッチングをいつも期待してる」とたたえた。

 28日からは日本ハム、ソフトバンクと上位とチームとの9連戦が待ち受ける。その前に中継ぎ陣を休ませ、チーム2連勝でホームに帰れる。エースのした仕事は大きかった。