ソフトバンク松田宣浩内野手(34)が、またも西武十亀キラーぶりを発揮した。同点の6回1死一、三塁。甘く入ったカーブを完璧に仕留めた。左中間スタンドへ決勝4号3ラン。「1、2打席目で打てなかったのでダメかと思ったけど、集中できた。集中できる状況を作ってくれた」とつないできた仲間に感謝した。

 対十亀は34打数21安打、6割1分8厘。本塁打も前回対戦の3日に続き“2戦連発”で、通算6本目。工藤監督も「思い切り期待してました。いいところで回ってくるというのは不思議」と目を丸くした。

 感性で打つイメージが強いが、反省、準備を怠らない。試合の勝ち負け、自身の成績に関係なく試合直後に誰より早く資料室に直行する。「自分では状態がわからない。若いころ、秋山監督に映像をよく見て確認するように言われた。習慣になっているし、苦ではない」。この日もヒーローインタビューを終えるとその足で資料室に向かった。

 西武戦の連敗を3で止め、今季初勝利。ゲーム差も再び4・5に縮めた。松田は「今日勝ったけど、西武さんが上にいる状況。早く追い越せるように、追いつく位置までいけるように頑張っていきたい」と獅子の背中を追う。【山本大地】