松坂が12年ぶりにノミネートされた。日本野球機構(NPB)は21日、都内で「マイナビオールスターゲーム2018」(7月13日京セラドーム大阪、同14日熊本・藤崎台県営球場)の開催要項を発表。20日の阪神戦で今季2勝目を挙げた中日松坂大輔投手(37)の名前が印刷されたファン投票用紙も公開された。

 投票用紙の先発投手欄は、各球団3人ずつがノミネートされる。中日は小笠原、柳に次いで3番目に「松坂」が載った。ファン投票で6度出場した西武時代の06年以来12年ぶり。会見に出席した工藤監督は「これからも投げて、勝って、選ばれて、復活したんだということをアピールしてもらえれば、ファンの人たちも、彼の同世代の人たちも喜ぶんじゃないかと思います」と出場を期待した。

 今年は選手間投票と監督推薦に加え、最後の1人を選ぶ「プラスワン投票」が5年ぶりに復活し、出場選手枠が1人増えて29人となった。ドラマチックな復活を見せる右腕にはプラス材料だ。監督推薦の権利を持つ緒方監督は「ファンの方はオールスターの場で彼が投球するところを見たいと思っていると思います」と評価した。

 松坂は16年、摂津とともに地震で亀裂が入った藤崎台球場の補修費として1000万円を寄付している。「九州でお世話になったという思いを絶対に忘れない子」と工藤監督。地震からの復興を支援する球宴に、右肩痛から復活した右腕が出場なるか。【斎藤直樹】

 ◆松坂のオールスター 西武では99年から06年までの8年間すべて選ばれ、そのうち6度はファン投票で選出(02、03年は故障のため辞退)。初登板は99年第1戦(西武ドーム)で、先発して3回5奪三振も2失点で負け投手に。04年第1戦(ナゴヤドーム)では3回から登板し、2回を被安打0、4奪三振に抑え、初の勝利投手とともにMVPを獲得。通算では6試合に登板し、1勝3敗、防御率9・00。