西武は21日、所沢市でメットライフドーム周辺エリアの改修起工式を行った。後藤高志オーナー、渡辺久信球団本部シニアディレクター(SD)兼編成部長らが出席。くわ入れなどを行った。

 老朽化した寮や室内練習場を建て替え、西武第2球場を改修、21年に工事が完了する予定だ。

 前橋工(群馬)から西武に入団した渡辺SDは感慨深げだった。「入団したのが35年前。12球団一の施設だった。古くなってリニューアルするのは寂しいところも正直あるが、素晴らしい施設を造っていただくのは、選手はうれしい。モチベーションが上がって試合に臨める」と話した。

 これまでは寮が平屋で狭く、2軍の人数に制限があった。新しい若獅子寮は4階建てで、トレーニングルームも完備する予定。「寮が部屋数が少なかった。これからどんどん育成も入れていければ。今までは物理的に無理だった」。現在は2人しかいない育成選手を今後増やしていく考えを示した。

 後藤オーナーも、西武グループを挙げての球団へのバックアップを明言した。「選手に南郷キャンプで約束しましたから」。その上で「創設40年で節目の年。40周年事業で最大の目玉。深い感慨がある。ファンの満足度を高めたい。現在は首位だが、このままレギュラーシーズンを優勝してほしい。30周年でも日本一になっている。40周年でも日本一を奪還してほしい」と希望していた。

 今回の総工費は約180億円の予定。大手ゼネコン鹿島の中村満義代表取締役会長も出席するなど、大掛かりな起工式だった。【斎藤直樹】