5月29日から交流戦が始まる。シーズン序盤の節目まで残り2戦。各チームが静かに陣容の整備を進めている。

 26日に行われるプロ野球6試合を見ると、今季初先発の投手が2人いる。広島ヘロニモ・フランスア投手(24)と日本ハム上原健太投手(24)。ローテ事情もあろうが、ともに見極めの側面も含んだ起用だろう。

 フランスアは20日に支配下契約されたばかりの左腕。カープドミニカアカデミー出身で長期の6年契約と、広島の外国人選手が成功する王道を歩んできた。3年目の上原は、2軍戦で防御率1点台と結果を出しての再昇格。「どのように抑えていくか、課題を1つずつクリアしてきた。1日でも早く上がってきたかった」と意気込む。両軍とも先発は右腕が多く、好投がローテ入りに直結している。

 エース格が先発するチームにも機微がある。則本が先発する楽天は、25日の試合で池田隆英投手(23)を今季初めて中継ぎ起用した。3点リードの7回、3番手で登板し1回無失点。松井-ハーマンにつなげた。

 “サブちゃん”こと福山らが不調で、ブルペンの不安定が開幕から最下位に沈む原因に挙げられる。交流戦を目前に球威がある池田を配置転換して慣らし、巻き返しを図る思惑が見て取れる。池田の穴には5年目の左腕、古川侑利投手(22)が入る。29日のDeNA戦に先発の予定で「とにかく試合を作ってチームの勝利に貢献したい」とプロ初勝利を狙う。

 勝敗はもちろん、投手起用の順番や打順の微妙な変化にも注目したい。東京6大学が行われる神宮球場でのヤクルト-DeNA戦は18時開始、他5試合は14時開始だ。