あの誓いは何だったのか。中日が「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で、今季ワースト10四球を与えて自滅した。うち、先発ガルシアが7四球で、3回は押し出し含む4四球。まだ1点差だった6回は2死無走者から、ガルシアと又吉が3四球を与え、森に勝負を決定づける満塁弾を浴びる最悪の展開だった。

 長い階段を上がりながら与四球の数を聞いた森監督は「はあ~」と苦虫をかみつぶしたような顔。西武時代から何度も歩いた階段だが「10四球はヒット10本と一緒。年をとったら階段が疲れるわ。3倍疲れる」。大敗×四球地獄×階段の三重苦? を嘆いた。

 無理もない。キャンプイン前日の1月31日にチーム全員を前にして「これだけ言わせてくれ」と投手の四球減をチームとしての目標に掲げた。だが…。過去に4度あった1試合9個をこの日更新。計256与四球は12球団最多だ。

 ほぼ全てが失点につながった。何とか粘っていたガルシアは2-3の6回、2死から四球を出したところで降板。だが又吉が山川、外崎に連続四球で満塁とし、森に痛打された。朝倉投手コーチは四球の多さに「怖がってはいないと思うけど」と首をひねった。

 仙台から続く交流戦最後の遠征で3連敗となり、今季ワーストの借金7。今日17日の最終戦は松坂が、かつての本拠地で先発する注目の一戦。指揮官は「頑張ってくれ。お願いします」と祈るような思いをジョークで包んだ。【柏原誠】