球界の「継続は力」に潜入する。4月23日、連続2215試合出場の日本記録を持つ衣笠祥雄氏が死去。5月29日には、阪神鳥谷敬内野手(36)の記録が同2位の1939試合でストップした。続けることの偉大さがフォーカスされる今、歩みを止めない“鉄人”たちに思いを聞いた。

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 ヤクルトの球団公式マスコットつば九郎は、5月25日のDeNA戦で主催試合の連続“出場”記録が1700試合に到達した。今年でマスコットになって25年目。「ふつかよいは ざら」だが、シーズン中は休んだことがない。「たのしむこと。みんなを えみふるに させること。それがあれば ながく つづけられる」。「えみふる」とは「人を笑顔にさせる」ということ。周囲を幸せにしたい思いが継続を支える。

 危機感もモチベーション維持には不可欠。「じぶんが やりたくても かいしゃがだめなら くび。ちがうとりになって たべられるかもしれない」。だからこそフリップでの筆談は時事ネタなど際どいところを攻める。「ぎりぎりのらいんで がんばること。あとは しゃちょうに すりすり ふぁんに こびる」のが、つば九郎流・継続の極意だ。「えみふる」を届け続けた先に、目標の2000試合到達が見えてくる。【浜本卓也】