球界の「継続は力」に潜入する。4月23日、連続2215試合出場の日本記録を持つ衣笠祥雄氏が死去。5月29日には、阪神鳥谷敬内野手(36)の記録が同2位の1939試合でストップした。続けることの偉大さがフォーカスされる今、歩みを止めない“鉄人”たちに思いを聞いた。

 ◇  ◇

 西武秋山(現役最多602試合連続、516試合連続フルイニング出場を継続中) 継続中の選手でトップに立っている実感はないですね。何試合、継続したら評価される記録なのかも分かりません。ただ、モチベーションになっているのは間違いありません。連続試合出場ではなく、あくまでフルイニング出場です。やはり、代えられない選手が究極だと思っています。

 体のケアや準備など、継続のためにしていることは他の選手も、やっている。特別なことはしてません。最後は気持ちの問題かな、と思います。たとえば、風邪をひいた時でも出るのか。それとも次の日のために休むのか。いくら本人が出たいと思っても、周りから見たら明らかに出られる状態じゃない、ということもある。出る以上は結果を出さないといけませんから。

 数字に縛られるのは良くないと考えています。いつか記録が途切れる日は来る。まだ、自分から「出ません」と言うことはないですが、実際にそういう状況になった時、どうすべきか。大事なのは、何のために野球をやっているのか? ということだと思います。チームあっての自分を忘れないようにしたいです。【取材=古川真弥】