阪神新外国人のエフレン・ナバーロ内野手(32=カブス傘下3Aアイオワ)が、シュアな打撃で金本知憲監督(50)の期待値を高めた。甲子園室内でチームに初合流し、フリー打撃をお披露目。ミート中心に快音を響かせ、指揮官に「柔らかい。体の使い方もうまい」とうなずかせた。チームは「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ戦でまた貧打負けして2連敗、再び4位タイに後退した。救世主の1軍デビューが待ち遠しい。

 猛虎打線の救世主を期待される男が、シュアな打撃を披露した。新助っ人のナバーロが、甲子園球場の室内練習場でチームに初合流。金本監督が見守る前でフリー打撃をお披露目し、34スイングで13本の安打性を放った。

 金本監督は「柔らかいし、体の使い方もうまいし、あとは慣れでしょう。日本人っぽいね」と評価。片岡ヘッド兼打撃コーチも「久々やから、これからコンディションを上げていってほしいね」と期待を高めた。

 左打席でバットを高く構え、振り下ろすようなスイング。ミート力が高く、バットの芯にバチッと当てる技術を備えている。この日はライナー性の打球を連発。鋭い打球をネットに突き刺した。フリー打撃終了後には“おかわり”で約15分のマシン打撃を追加して70スイング。右足を上げない「ノーステップ」で自らのポイントを探すなど、精力的に動いた。高代作戦兼総合コーチや平田チーフ兼守備走塁コーチとも話し合うなど、背番号99の助っ人は勉強熱心だ。

 やる気十分のナバーロは、守備練習にも取り組んだ。野手陣が行っていた内野ノックにファーストミットを持って入った。9本のノックをノーミスでクリア。外野用グラブも用意しており、準備は万全だ。

 実はロサリオとは、ドミニカ共和国のウインター・リーグで11年からの2シーズン、一緒にプレーした経験もあるという。入団会見を行った17日には、甲子園で2軍戦に出場していたロサリオと遭遇。再会の抱擁を交わしてあいさつするなど、盟友として、ライバルとして、互いの発奮材料になりそうだ。

 チームはこの日のナイター・ロッテ戦で1点しか奪えず敗戦。連敗したこの2試合は1点しか奪えておらず、新助っ人の力は今すぐにでも借りたいところ。今回は1日限定の1軍だが、就労ビザが下りて態勢が整えば、6月末にも1軍デビューする可能性もある。今日20日は2軍で練習し、気心の知れたロサリオとの“初共闘”を予定。ナバーロよ、虎を救ってくれ!【真柴健】