竜が借金返済へベテラン重用のローテーションに再編した。22日に本拠地ナゴヤドームでのDeNA戦からリーグ戦が再開。先発陣は吉見(33)ガルシア(28)山井(40)という安定感のある3投手で固まった。

 「開幕」を託されたのは、吉見だ。前回14日の楽天戦(楽天生命パーク)では8回途中で4失点降板したが、7回まで1失点と好投している。「修正するところはない。勝負だから、打たれるか抑えられるか。最後まで投げて、歓声を浴びたい」。完投での今季3勝目に意欲を燃やした。

 チームを引っ張ってきた松坂が背中を痛め、戦線を離脱。もう1人のダイスケである40歳山井が3戦目のマウンドに向かう。今季は2勝1敗、防御率1・74と好調。前回の12日楽天戦は初回に3失点したことを反省点とした。「考えすぎず、普通のことを普通にやれば、あんな立ち上がりにはならない。打者の1巡目は慎重になりすぎず、大胆にいければ」。DeNAは5月22日に完封勝利を飾り、相性がいい。2戦目はチームトップ7勝のガルシアがスタンバイしている。

 中日投手陣はこの日、ナゴヤドームで指名練習を行った。山井、吉見は、約50メートルの遠投でもコンビを組み、お互いの仕上がり具合を確認し合った。チームは交流戦を7勝11敗と負け越し、借金は「6」にふくらんでいる。経験豊富なベテラン右腕の力を借りて、借金をひとつでも減らしていく。【伊東大介】