ボルシンガー(ロッテ)が16日巨人戦で来日初完封勝利を挙げた。初回の1点を守りきったもので、外国人投手の「スミ1完封」は12年8月9日ロマン(ヤクルト)以来、6年ぶり。パ・リーグの外国人投手では95年8月15日グロス(日本ハム)06年9月19日デイビー(オリックス)に次いで3人目の珍しい完封勝ちだった。

 今季の交流戦は外国人投手が活躍した。交流戦で3勝以上は6人いたが、そのうち4人はボルシンガー、カスティーヨ(西武)マルティネス(日本ハム)カラシティー(ヤクルト)の外国人投手だった。この4人に加え、メッセンジャー(阪神)アルバース(オリックス)ら16人の助っ人が勝利を挙げ、外国人投手は合計26勝を記録。交流戦は全体の24・3%、約1/4が助っ人の白星になる。交流戦が144試合行われた08年には外国人投手が31勝したが、108試合になってからは今季の26勝が最も多かった。

 25日現在、リーグ戦を含めて外国人投手は92勝している。外国人選手枠が拡大され、96年に初めて助っ人の合計勝利数が100勝を突破。3人が同時に1軍選手登録可能となった02年には156勝へ増えた。過去最多は15年の165勝で、全体の勝利数に占める割合は19・6%だった。今季は394勝のうち92勝が外国人の白星だから、現在の占有率は23・4%。初めて助っ人の白星占有率が20%を超えるかもしれない。

 勝利、防御率、勝率の投手3冠部門の上位に外国人投手が顔を出している。パ・リーグはボルシンガーの9勝がトップで、8勝のアルバースが2位タイ。セ・リーグでもメッセンジャーとガルシア(中日)が8勝で2位につけ、勝率と防御率の部門でも3傑にこの4人の名前がある。過去に両リーグで外国人の最多勝は96、02年の2度あるが、投手3冠部門を外国人が独占したケースはセ、パのどちらのリーグでもない。外国人投手を中心にタイトル争いが繰り広げられそうな今季は、史上初の助っ人独占が見られるか。