リーグ打率争いトップの中日平田が、タイトルよりチーム至上主義で後半戦をにらんだ。3年ぶり2度目の球宴出場も決めているが、平田が重視しているのは打率ではなかった。こだわるのは、打者の攻撃力を示す、OPS(長打率と出塁率の合計)だ。

 「OPSはいい打者なら必要な数字。8割以上が最低条件。打率よりOPSにこだわりたい」。現在8割7分9厘で広島丸、DeNA筒香らを追いかけ、リーグ8位。「ボール球に手を出す確率は減っている。出塁率を上げることで、チームが勝てれば」。OPSを上げることで、最下位にあえぐチームの起爆剤になることを考えている。

 丸やヤクルト坂口、巨人坂本勇らと日替わりの首位打者争いを演じている。15年にベストナインこそ獲得しているが、打撃部門のタイトルは獲得したことがない。「(打撃上位成績は)周りから言われて見てます。でもまだシーズン半分。意識することはない。最後の8、9試合になってからです」。個人タイトルよりチームの勝利。3日阪神戦からは3番右翼で9打数4安打。前半戦残り6試合。借金9の返済には、平田のバットがカギを握りそうだ。【伊東大介】

 ▼OPS 打者を評価する指標のひとつ。出塁率と長打率を合計した数値で表す。8割を超えれば好打者、10割以上なら超一流とされる。