巨人は17日、老川祥一取締役オーナーの辞任を発表した。

 6月以降、不祥事が相次いで発覚し、球団の信用を大きく失墜させる事態となったことの責任を明確にするためで、あわせて球団社長、GMらにも以下の処分が下された。

 石井一夫球団社長は役員報酬の10%、2カ月分を自主返納

 鹿取義隆GM・編成部長は契約書に基づく報酬の10%、1カ月分の自主返納

 山腰高士総務本部長コンプライアンス担当は7日間の出勤停止

 宮内利宗法務部長は5日間の出勤停止

 

 球団事務所で行われた会見に出席した石井社長は「6月以降、支配下選手やスタッフによる不祥事が相次いでおりまして、球団の信用が大きく失墜する事態となっております。こうした、不祥事が続発している原因としては、選手やスタッフ、球団職員に対する、教育指導に関して、球団の管理責任、管理体制に不備があるのではないかと考えております。今回、こうしたことに対する反省の意を内外に表すために、今後、こうしたことを2度と起こらないようにするためには、まずは球団幹部の管理監督責任が問われなければならないという考えに至りました」と説明。

 6月以降の不祥事案件として同社長は「今回3件、考えています。1つは6月11日未明に篠原選手が都内飲食店個室で裸になって河野選手がスマホで撮影して流した案件。もう1つは、柿沢元選手による球団内の盗難事件。3つ目は業務委託していた元トレーナーによる、わいせつ疑惑が週刊誌に報じられたこと」とした。

 老川オーナーの後任は現時点では「まだ決まっていない」と「明日にも決めて、発表したい」と話した。

 また、老川祥一オーナーの球団を通し下記のコメントを発表した。「球団内で不祥事が続いたことは誠に残念です。紀律委員会で不祥事の再発防止の具体策を検討するなど、手を尽くしてきたつもりでしたが、力が及びませんでした。再発防止についてはすでに発表したとおり、具体的な対策を講じ徹底させることにしておりますが、そういう措置とともに、最も大切なのは、選手や球団職員がファンの皆さまの期待を裏切らないよう、自らの立場と責任を自覚することだと考えています。今回の不祥事続発を機に、私が自らの身を処することによって選手、球団職員が一体となって紀律を引き締め、再発防止にしっかり取り組んでいってもらいたいと思います」